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2008年11月

2008年11月30日 (日)

札幌ラーメンのどんぶりの底

Img_1353 Img_1350 スープを飲み干すと、丼の底に演出あり―と書いてある。JR京都駅ビル10階、拉麺小路のフロアガイド・ビデオである。フロアには全国の有名ラーメンが7店舗入っている。その一つ、札幌ラーメン「すみれ」が、丼の底を見て下さい―という。

 それならと、「すみれ」へ、底を見に行った。食券自販機の前で、ラーメンは塩か、醤油か、味噌かー考えていたら店員さんが「すみれは味噌が代名詞」と言うので、900円の味噌にした。カウンターの端に座り、店内見渡した。立派な今の札幌本店と、昭和39年創業時の小さな店と出前姿の店主・村中伸宣さんの写真が貼ってある。原点忘れず、だ。

 「熱いのでお気をつけて」と味噌が出てきた。最初にレンゲでスープをすすった。アツツ…!店員さん、言うとおりだ。葱、メンマが入り、焼き豚はサイコロみたいに角切りだ。麺は中太で、短いが腰は強い。表面が油のラードのせいで、スープは掬っても掬っても熱々だ。一人でなぜかフーフー食べて、そこそこに底が見えて来た。丼を傾けて、見たら漢字が出た。「感謝」だ。いや、こちらこそ、そこここにない味噌味に感謝!。

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2008年11月29日 (土)

JRのかにカニさんプラン

Img_1371 Img_1320 何しろ、かにカニかに…である。旬のカニポスターが、JR大津駅の通路に横並びに貼ってある。上り線と下り線、ホーム下の地階通路だ。横づたいにカニ足で数えると、北側に12枚、南側に2枚だ。西口の改札を出たところには、立てかけ看板まである。

えらい熱の入れようだ。どこの宣伝かなーと見ると、特急電車でかにを食べに行こう!というJR西日本のポスターだ。題して「かにカニ日帰りエクスプレス」という。2名以上で申し込むと、駅長おすすめの駅プランあり-と書いてある。行き先は北陸方面と城崎・天橋立方面だ。ポスターのカニさん、丸々太っている。なかなかのかにさんだ。

用件があって、大津駅に駅長を訪ねた。案内された応接室、歴代駅長名の札が掛かっている。山本和良駅長はJRで11代、大正13年の国鉄初代から42代目だ。用件を早めにポスターのことを聞いた。JR西日本の本社企画で、始まって10年だそうだ。駅長おすすめは?と聞こうとしたら、全体の割り引き率は45㌫で、温泉入らず食べるだけのプランならこの店です―とパンフが出てきた。先手必勝の駅長プラン、かんにんや。???

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2008年11月28日 (金)

水面すれすれ写真、見事なり

Img_1319 Img_1318 前から聞こう聞こうと思っていた。今月5日付け京都新聞朝刊、滋賀向け1面に出た写真のことだ。見出しは「大きく育ってね 草津・児童らニゴロブナ放流」である。写真は4段、大きな扱いだ。水面すれすれの放流場面、どう撮ったのか、不思議で仕方なかった。

 撮影場所は、草津市北山田漁港の沖合い300㍍の琵琶湖上だ。記事には、草津市の山田小4年生80人が4日、漁船3隻に乗って、滋賀県特産のふなずしの材料になるニゴロブナの稚魚2500匹を放流した―と書いてある。琵琶湖の水環境を学ぶ総合学習の一つで、放流は地元の漁協の協力で毎年やっているという。

 写真はバケツから稚魚が湖へ放たれた、まさにその瞬間だ。水面下と水面上が半分ずつ写っている。バケツの水が湖に流れ落ちて、水面下で放されたニゴロフナが泳ぎ始めている。潜って撮ったのか?いや、そうでもなさそうだ。疑問解消で、京都新聞社写真部の知人に電話した。回答はハウジングという特殊な水避けの箱にカメラを入れて、湖面に半分浸けて、撮ったという。アングルはカメラマンの感性と努力。放流その一瞬、見事なり。

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2008年11月27日 (木)

大谷昭宏さんの講演を聴く

Img_1278 Img_1285 大向こうを唸らす派手さはない。ゆっくり、マイペースで喋る。所どころ、主催者を思いやる話しぶり。講演を聞いていて、誠実で、気遣いのある人だなあと。元読売新聞大阪社会部の事件記者、社会派ジャーナリストの大谷昭宏さん(63)である。

 講演はあの日だった。元厚生次官夫妻ら殺傷の容疑者の自首が朝刊で報道された日だ。近江八幡市であった滋賀県文学祭の文芸講演会、23日午後である。TV朝日のサンデープロジェクトに京都支局スタジオから二次元中継で出演して、その足で会場へ駆けつけたという。「今日は忘れられない日です」とが切り出して、講演を始めた。

 大谷さん、眼鏡をかけ、ほっそりしている。テーマは「読む・聞く・話す」だ。抑揚なく、淡々と話していて、今度の事件でマスコミが厚労省を叩きすぎたから…と言う経団連幹部の発言には、とんでもないと、声を高めた。テロほど憎むべき犯罪はない、というくだりでも、怒るように喋った。トーンの上がるところが「読む・聞く・話す」のポイントだった。講演済んで、庭の喫煙所へ一直線、ホットタイムの煙りが高くあがった。

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2008年11月26日 (水)

平安雅楽会、植物園で初めて舞う

Img_1223 Img_1236  京都平安雅楽会の「管絃と舞楽」を見た。紅葉の府立植物園へ行ったおり、芝生広場で、出会った。植物園が主催する「紅の葉短調-オータム・イン・植物園」だ。連休中の源氏物語千年紀記念事業という。雅の人々17人の実演、偶然にオータムだった。???

 牛車が雅やかに展示してある。南側には朱の高蘭が10㍍四方で囲ってあり、笙、ひちりき、横笛、太鼓の烏帽子の人らがゴザに座った。最初にマイク解説があって、管弦が始まった。曲は「えてんらく」という。えっ、転落でなく、黒田節原曲の、めでたや、めでたやの越天楽だ。中国・唐から渡って、平安時代に大和風に変わったという。

 音曲がヒュー、ピューと鳴って、風もヒューと出て、演奏中に平安雅楽会の旗が倒れた。転落でなく転倒だった。演目は何事もなかったように続く。舞楽は囲いの中だ。オレンジ衣装の舞い人が出て、鉾で舞台を清め、次に男性二人が祝賀の万歳楽を舞う。圧巻は清盛が好んだ白拍子の越天楽今様だ。女性2人が振袖をヒラリヒラリ、夕方に早いのに優雅だ。観客は300人近くも。植物園史上初の事業は、あら、ゆかし、ああ、めでたや。???

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2008年11月25日 (火)

アオサギと紅葉とオシドリと

Img_1155 Img_1144  気持ちがいいんだろう。円山公園の瓢箪池だ。北側の小さな池、まん中の岩にアオサギがすっくっと立っている。細くて長い足だ。池の魚を狙っているようではない。小春日和、うっとり目をつむって、時折、首を捻って、羽根を突いている。

 瓢箪池の中央、石の太鼓橋を渡って見つけた。池の回りの楓が赤く燃えて、池に映っている。アオサギと紅葉、いいロケーションだ。デジカメを取り出したらそこへ、オシドリが来た。羽根が天然色、オスだ。相方はどうしたか、一羽で泳いできた。こちらもスイスイと気持ち良さそうだ。ぐっと池の端まで出て、デジカメを構え直した。

 アオサギはずっと動かない。オシドリは良く動くので、カメラアングルが難しい。アオサギの方へ―と思うが、オシドリは気ままだ。頭を池の中へ突っ込み一回転したり、水面からジャンプして、バシャバシャしたり…。相方がいないせいだろう。羽根を思い切り伸ばしている。場所を変えて一度、二度、三度…その度に水紋が二重三重に広がる。オシドリ一羽ショーを見続けて、アオサギとの距離が縮まった瞬間、何とかオシオシ撮った…。???

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2008年11月24日 (月)

高知で必見の牧野植物園

Img_0842 Img_0847 書斎扁額は「繇篠書屋」と書いてある。どう読むのか、難しい漢字だ。「繇」(よう)は草が繁る、「篠」(じょう)は樹木が繁るという。日本の植物学の父、牧野冨太郎氏の書斎である。牧野さんの故郷、高知県立牧野植物園内に東京練馬区の当時の居宅が再現してあった。

 書斎の真ん中に白髪の牧野さんがいる。丹前着て、大きな机に座り、何かを描いている。左に押し板、右に拡大鏡と植物標本瓶、畳みには竹の標本、真後ろに古新聞が積んである。机回りは本、また本だ。牧野さんが94歳で亡くなるまで30年余、住んでいた家だ。復元は、昭和24年当時で、牧野さんの88歳、文化功労賞受賞の前年に当たる。

 見ていて、飽きない書斎だ。復元ぶりも丁寧である。前から後ろから写真を撮っても、牧野さんは熱中して気づかないのか、と思うほどだ。植物の命名2500種、新種発見600種、標本と観察記録50万点、蔵書4万5千冊…、「牧野日本植物図鑑」は今もバイブルである。自らを「植物を愛人として、生まれてきたように感じる。或いは草木の精ではないかと自分を疑う」と言っていたと。高知で必見の植物園、見学の願いは叶った。

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2008年11月23日 (日)

紅葉ラッシュを行く

Img_1166 Img_1251  頃良し、天気良し…である。22日付け京都新聞朝刊、紅葉だよりは、どこも見ごろになっている。朝、ウオーキング靴で、足も軽く自宅を出た。清水寺は南門から入り、音羽の滝、舞台下を通り、午前中は三年坂から高台寺、円山公園、知恩院を回った。

 紅葉-、清水寺はカサカサしている。台湾、中国、韓国の観光客が多そう。みんなデジカメ持ち、ワンヤンチャンヤン…と喋っているような。人と土産と試食…。高台寺は派手な「紅葉見頃です」の看板出て、呼び込みも。拝観回避して出口から塀越しに眺めて、写真撮る。無料の円山公園、坂本龍馬と中岡慎太郎像が紅葉に映える。二人はまだ燃えている。

 地下鉄東山で万歩計は1万歩7㌔だ。烏丸御池で乗り換え、植物園へ。池回りが真っ赤だった去年を思い出して、イソイソと行ったが、早かった。フライングだった。再び地下鉄に戻り、蹴上下車、南禅寺へ。駅から人また人。銀座並みの紅葉ラッシュ。ここは人も楓も真っ赤、今日の一番だ。歩数計1万8千…足が草臥れ、永観堂はもう、えいかと、平安神宮で仕上げる。上の写真は百枚中のお気に入り2枚、紅葉報告しまい。???

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2008年11月22日 (土)

土佐の高知の、はりまや橋で~

Img_0916 Img_0931 土佐の高知へ行って、はりまや橋に再会した。沖縄の守礼の門、札幌の時計台と肩を並べる日本三大がっかり名所のはずが、がっかりを返上して、どうしたことか、えらく、すっきりしている。はりまや橋見て、思わず、はれまあ!である。

もう40年ほど前、初めて見た時、橋のようで橋でなかった。それがどうだろう。橋は赤く、人口の水が流れて、柳が垂れて、蔦まで絡まっている。周りは公園になり、道筋は常夜灯もあり、夜には、じょうや?と灯りが点く。県か市か、行政が観光施策で、色々と言われたのだろう。新しい橋に平成10年3月完成と表示してあった。

はりまや橋の由来は、江戸時代の豪商、播磨屋と櫃屋(ひつや)が堀で隔てられていたので、往来用に架けられたのが始まりという。何度か架け替えあって、ペギー葉山が南国土佐を歌って、名が上がった。橋のそばの西鉄イン高知に泊まって、朝まだ暗いうちに散歩した。電車道に出て、遠くからはりまや橋を眺めて写真を撮った。西の空に丸いお月さんが出ている。お月さんがお坊さんで、柳のカンザシを買うように見えた。???

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2008年11月21日 (金)

馬路村の公認飲料はごっくん

Img_0888 Map1 ゴックンと一気に飲んで下さい-という。写真の「ごっくん馬路村」だ。無添加の、はちみつ入りゆず飲料である。高知県馬路村が公認している。180ml瓶で、1本120円だ。JR高知駅構内売店で買って、ゴックン、ゴックンと飲んだ。

 馬路村と書いて、うまじむらと読む。どんなところかなと、ネットを開いたら、まあ紹介が面白い。「村は高知の山の中じゃだで、暮らしは大変ばぁも、ゆずに木工に温泉で頑張っとるけん。まぁいっぺんばぁ、遊びに来いや~」と土佐弁で書いてある。高知県の東部で、人口1200人の過疎の村だが、今、ごっくん効果で、人気が出ているそうだ。

飲むと、スッとする。ゆずとはちみつが優しくブレンドしてある。地元の農協のおんちゃん(おっちゃん)が子どもが飲めるよう考えてつくったという。ヒット商品になったのは、タレントの島田伸介さんが行列のできる芸能人通販王決定戦というTV番組で、絶賛したのがきっかけとか。瓶のラベルは「ふるさと想う時、自然が足りない時、一気に飲んで下さい。馬路村が体じゅうに広がります」と。いや、なるほど、ゴックン!

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2008年11月20日 (木)

妖怪・児啼爺で地域力発掘

Img_0797 Img_0799 泣いているので、抱き上げたら、離れない。だんだん、重くなって、逃げるに逃げられなくなるという。児啼爺と書き「こなきじじい」と読む。ゲゲの鬼太郎の漫画家・水木しげるさんが描いた妖怪である。徳島県三好市山城町の、地元伝承がヒントという。

JR土讃線大歩危駅を降りて、山城町の道の駅へ行って、会った。マル金のよだれかけをかけ、杖を持つ。腰は曲がり、歯は2本、頭はへっこみ、垂れ目だ。赤ん坊なのか、爺さんなのか、妖怪は変だが、殊に変だ。2階へ上がり妖怪の展示室へ入った。鬼太郎、ねずみ男、目玉おやじ…、妖怪がずらり並び、何か用かい!と言っている???ような。

地元の青年が2人、室内を点検していた。デジカメ撮影の許可を求め、何枚か撮って、児啼爺がいないのに気づいた。聞くと、妖怪まつりがあるので、修理に出ているという。まつりは児啼爺の像が建つ藤の里公園で、11月23日にあるとか。地元観光協会主催で、妖怪みこし、妖怪バンド、妖怪行列、手づくり妖怪の審査などがあるという。パンフに「妖怪で地域力を発掘したい」とは町観光協会長の弁。ようかい、いや、了解???。

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2008年11月19日 (水)

じ~ば~さんの祖谷そば

Img_0810 Img_0817 一目見て、惹きつけられた。縦長の青い看板で「ザ地場産お立ち食い処」と書いてある。よく見ると、「ザ」は縦で、「地場産」と「お立ち食い処」は横向きだ。縦から見るのか、横から見るのか、妙な看板である。JR土讃線、大歩危駅からすぐ近くだ。

店の正面は木づくり看板があって、これには「じ~ば~さんの お立ち食い処」となっている。明らかに地場産を洒落ている。特急南風で降りて、次の南風に乗るまでの散策1時間、すこし時間が余ったのと昼時でもあって、立ち食いをやってみた。待って、出てきたのは地元名物の、祖谷(いや)そばで、立ち食いはこれ一点、350円だ。

つなぎのないそばだ。切れ切れ、長さ4~5㌢しかない。蒲鉾と揚げと葱と椎茸が入っている。出汁は雑魚でとった薄口で、そばと具と合わせて三位一体だ。田舎そばの典型で、素朴さがいい。秘境・祖谷渓流近くの老舗もみじ亭の祖谷そばは、殊に有名という。食べ終わって、賄い中の、所謂ば~さんに「若いば~さんですね」と声をかけ、「そば、美味しかった」と言ったら「いや、いや」と。そのいや、ば~さんかな、そばかな。???

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2008年11月18日 (火)

大歩危駅の周辺を歩く

Img_0777 Img_0782 大歩危、小歩危と書いて、どうして「おおぼけ、こぼけ」と読ますのだろう。あの、呆けとは縁はない地名のぼけだ。徳島県三好町の大歩危、小歩危である。高知県境にあり、町の真ん中を四国の暴れ三郎と言われる吉野川が流れている。山また山の町だ。

 鉄路で高知へ行く途中、大歩危駅で降りた。土讃線の特急南風の停車駅の一つで、次の特急に乗車するまで駅周辺を1時間限定で歩いた。川は曲がりくねって深い。両側を崖が切り立っている。川はエメラルド色だ。川沿いの道を歩いて、長い橋を渡った。覗きこむと吸い込まれそうで、足がすくむ。あまり真下を見ず、遠景で写真を撮った。

国道32号へ出て、道の駅で折り返した。橋は大歩危橋で、郵便局もタクシー会社も、歩危の名がつく。町の中心、何でも売っている市場は、歩危マートという。田舎なのに粋な店名に何とまあっと?と驚く。高知に着いて、地元新聞の知人に大歩危、小歩危の地名由来を聞くと、大股で歩くと危ないからと言う。山あいの町にはピタリだが、本当は、断崖を意味する古語の「ほき」「ほけ」が始まりらしい。行って見て知る、大歩危小歩危なり。

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2008年11月17日 (月)

今年の世相漢字は?

Img_0700 Img_0704 「乱」かな、それとも「変」かな。この間、講演会挨拶で、滋賀銀行の高田紘一会長が今年の世相を表す1字漢字を話題にした。毎年暮れ、漢検が募集する今年の漢字だ。高田会長は株の乱高下の乱か、オバマ米新大統領の変革の変では、と推測した。

 世相漢字は阪神大震災の年、1995年の「震」から始まって、今年で14回目だ。以来、食、倒、毒、末、金、戦、帰、虎、災、愛、命、偽と続き、さて今年は?である。食-、96年に堺市で起きた集団食中毒O157、戦-01年の米国同時多発テロ事件、命-06年の秋篠宮妃紀子様男児出産で、その年の出来事が1字漢字で甦って来る。

 京都烏丸五条上ルの漢検、日本漢字能力検定協会本部へ行った。入口に漢検カラーの黄色の応募箱が置いてある。ネット、コンビニなどで今、漢字を募集中。締め切りは12月3日だ。受付で胸札もらって、自由閲覧の2階資料室へ上がった。清水寺・森清範管主、墨が滴るように一気に書いた漢字の額が部屋いっぱい並んでいる。今年も発表の舞台は清水寺奥の院で、12月12日だ。森管主、どんな漢字をどう感じて書くのだろう。???

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2008年11月16日 (日)

仲源寺の目疾地蔵を写す

Img_0632 Img_9452 京都南座から百㍍東の仲源寺には良く行く。雨止み地蔵から転じて、目疾地蔵と言うのが一般的だ。重文の千手観音菩薩もあって、洛陽三十三ヶ所観音霊場の一つ、十六番札所でもある。通りがかると、フラッと境内に入り、鈴をガランと鳴らして参拝する。

 お線香は10円、蝋燭は20円だ。お賽銭は財布次第、気分次第?…、ご縁があるように最低でも5円は出す。雨が気になったり、目が疲れると10円足して、15円にして、十分ご縁があるようにしている。境内は広くないが、正面はお地蔵さん、西側は観音さん、東側は子供地蔵…。お参り、どこまでチャリンとちゃんとするかだ。

 お寺の謂れは、その昔、鴨川の氾濫を鎮めるのに地蔵菩薩を安置し、雨止地蔵と名づけたのが起こり。それが、「雨止」が転じて「目疾」となって、眼病に霊験があるという。今では男女の仲違いにも効くとか。閉門は午後8時で、夕方から本堂と観音堂は蛍光灯が点くので、お地蔵さんも観音さんも、くっきり見える。この間、お賽銭箱の前からデジカメ撮影したら、お地蔵さんの目が光ったような。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…。

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2008年11月15日 (土)

創画展、初鑑賞

Img_0620 Img_0689 そうだ、創画展へ!-と、足を早めた。京都市美術館で開催の第35回展である。会員の成安造形大・西久松吉雄教授から招待の葉書が届いていた。この間の日曜である。地下鉄東山駅を降り、午後4時半の入館締め切り10分前に入った。

 創画展は初めての鑑賞だ。昭和23年に「我等は世界性に立脚する日本絵画の創造を期す」と宣言して、旗揚げした日本画の会である。創立会員13人は文化勲章の秋野不矩、上村松篁さんら、もう鬼籍入りの画家が多くなった。今も松篁さんの長男で、前京都芸大副学長・上村敦之さん、奈良の鳥頭尾精さん、島根の石本正さんら、著名画家が揃う。

京都展は東京都美からの巡回展で、京都市美の2階全室を借り切ってある。入り口で三つ折りの作品リストをもらって、第1室から第13室へ歩いた。作品数は250点余り。観ても、観ても、ええ絵だ。案内のあった西久松教授の作品、第5室の真ん中で見つけた。題は石の砦。画面全体に黒い石が重なり合っている。みんな石やなあと、ヒシヒシと見た。作品どれこれも個性豊かで、さすがに創画展だ。1点ずつ、そうか、そうかと見た。

※ 写真右は西久松吉雄さん作品、石の砦のポストカード。展覧会は16日まで。

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2008年11月14日 (金)

全品さんぱちの謎

Img_0460 Img_0476  3階は居酒屋◎NJYUMARUで、5階はくいもんや秀-さんぱちという。京都・四条小橋西北のグルモンドビルだ。平日夕方のお試し入店、どっちに?と、ビルの前で思案した。派手な看板である。悩んだ末、3Fの◎を飛ばし、5Fのさんぱちへ上がった。

EVのドア開くと、即さんぱちだ。靴を下足箱に入れて、案内された長~いカウンターに座った。座布団を勘定すると20も。棚は焼酎見本が並ぶ。若い客はパラパラ。注文はメニュー表に鉛筆でチェックだ。出し巻き、海老とトマトのサラダ仕立て、浪速風焼きそば、れんこんと肉に印しを付けて、どんな380円かなと待った。

最初にヌクヌクの出し巻きだ。4点揃ってから写真を撮ろうと、箸をつけず20分近く待った。最後は浪速焼きそば。鉄板にカツオ節がジュッと縮み、アツアツで美味しい。どの品も量質とも◎だ。一人では食べきれず、少し残しレジへ行く。380円×4=1520円のつもりが、2400円と言う。思惑外れなので、よく点検すると、税込み399円で、加えてレギュラーメニューなら全品380円だった。何事も経験なり。

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2008年11月13日 (木)

スタンドの自家製コロッケ

Img_0647 Img_0652 コロッケがまるでボールだ。皿に二つ、大きさは直径7、8センチだろうか。箸をグサリ入れて、端から潰した。ひと口パクリ、フタ口パクリ…、ミンチも玉ねぎもない。食べても食べてもジャガイモだ。甘みがある。口の中で溶けていく。ころっと参る旨さだ。

 新京極四条上ルの食事処「京極スタンド」だ。一冊500円のらくたび文庫を読んでいたので、通りがかりに、ああ、ここか!と入った。本には昭和のハイカラ店と紹介してあった。古風な観音ドアを開けると、まさに昔の昭和だった。対面で座る長いカウンター、丸椅子、麒麟麦酒のセピア色ポスター、細長い鏡、黒板書きメニュー…。

和食も洋食も中華も、何でもある。カウンターで長考して、自家製コロッケ580円を選んだ。右側の男性客はトンカツ定食、後から来た女性はラーメンだ。1人客、アベック…客は世代超えている。お店は昭和の初めからで創業83年という。二代目の女将は、コロッケはメークインで丁寧に蒸して丸めただけと言い、店内は昭和のままで、作家の椎名誠が来て、エッセイにも…と。レジで立ち話あれこれ、アンダースタンド。???

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2008年11月12日 (水)

コンビニの手作りMAP

Img_0443_2 Img_0426   本のことなら…、美味しいコーヒーなら…、店長イチオシ…、お店の注釈付きの大きな地図だ。ぐっと近づいてみると、社寺仏閣の写真が貼ってあったり、イラストが切り抜いてあったりしてある。見れば見るほど、手がかかった地図である。

セブンイレブン京都東山五条店だ。駅名変更になった京阪電車「清水五条駅」から徒歩1分である。これまでから何となしに入って、地図を見ていて、この間は写真を撮って、隅から隅までズズッと点検した。タイトルは東山散策MAPである。ひと文字ずつ丸く切った紙を貼ってある。大きさ?眼寸法で縦2㍍、横1・5㍍くらいかな。

入口の右側、ATM機とレジの間の壁にある。コンビニの現在地を示す右下の「今 ココ!!」を起点に西は鴨川、東は清水寺、北は四条通り、南は三十三軒堂あたりまで書きこんである。道路はオレンジ、社寺は緑色を使ってある。お店紹介の、美味しい!旨い!は手書きの黒マジックだ。コンビニ色々あれど、さすが観光地コンビニである。お茶ボトル一つ買って、レジ係りに地図を褒めると「まずまず、マップマップです!」???。

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2008年11月11日 (火)

忍者の里の忍者ラーメン

Img_0526 Img_0530  大きな海苔は黒装束イメージだろう。鳴門巻き、ほうれん草、もやしは術かけ用かなあ。焼き豚2枚、あぶらぎっている。おつゆはドロドロして黒く、細い麺が出番を待つように沈み込んでいる。これ、忍者の里の「忍者焦がし醤油黒ラーメン」だ。

新名神の甲南PC下り線の食堂、この間の夕、初めて入った。大きなTV画面は西武と巨人を中継していた。キャラクターは忍者スタイルの子狸だ。鉢巻の甲はこうたん、南はなんたんの名前が付いている。自販機を見たら忍者うどん、忍者そばがり、×印が出て、売り切れだ。その下にあったのが、忍者焦がし醤油黒ラーメンである。

自販機に見本写真が出ている。忍者うどん、忍者そばは具が共通している。蒲鉾、湯葉、葱があり、くるっと巻いた油揚げは、忍法帖のようだ。値段550円、摂取カロリー360kcalと表示してある。カウンター越しに出てきた本物の忍者ラーメンは、700円、450kcalだ。賄いのバイト母さんに黒い汁はと聞くと、ネギ油を使っているという。さらに忍者づくりのコツは?と聞く。それはアラッ?と言って、ドロンと消えた。???

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2008年11月10日 (月)

グラウンドゴルフ、優勝者の弁

Img_0606 Img_0576  それは、それは凄い記録だそうな。9日、滋賀県野洲市の希望が丘公園であったグラウンドゴルフの第10回琵琶湖カップの決勝ラウンドだ。男子の部の尼崎市、大山忠治郎さん(68)は常設8ホールを14打という少数打で回った。快記録の初優勝である。以下、大山さんの優勝の弁である。

 「最初のホール、距離15㍍がいきなりホールインワンだった。それで、波に乗って、あとの7ホールは2打が5ホール、3打が2ホールで、自分でも信じられないような成績になった。兎も角、今日は最高の出来だった。大会には5回連続出場、これまで15位が最高だったが、第10回記念の大会に勝てて、こんな嬉しいことはない」

大山さん、表彰式終わって、近江牛に近江米、パターと賞品の山。グラウンドゴルフは会社をリタイヤしてから始めて5年になり、いつもは自宅近くの学校の運動場で毎日のように練習したり、競技会があったりという。ゴルフ経験は?と聞くと、現役のサラリーマン時代のハンディは8と。グラウンドゴルフもゴルフも上手な人は上手なり―である。優勝にスコア、納得である。

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2008年11月 9日 (日)

童門冬二さんの、どうも人生

Img_0557 Img_0563 歴史作家・童門冬二さん、講演の最初で謝った。「名前の童門は芸名でして、どうもすみません」と。本名は太田久之さん、昭和2年生まれの江戸っ子。檀上に上がると、いつも名前で洒落て、聞く側の緊張をほぐす。年に何度もの講演、ツボを心得ている。

大津市膳所の大津市生涯学習センターで、8日午後から近江歴史回廊大学の公開講座があり、学長の童門さんが講演した。学長は5年目で、去年の講演でもお会いして面識があり「どうも」と挨拶したら童門さんも「いや、どうも」と言う。会場がドームならどうむなるかな?と思いながら演題の「歴史に学ぶリーダーの条件」を聞いた。

今年81歳の童門さん、講演は白板使い、身ぶり手ぶり、立て板に水だ。織田信長が如何にリーダーとして卓越していたか、台本なしで1時間半も話した。信長は堺で千利休に出会って茶の文化を知り、カルチャーが国を治める基本と考え、平安楽土の思いから城の名前を安土城とした-など話す。童門さん、朝8時に目黒の自宅出て、講演終わって、帰りに「どうも」とUターン。童門さんのどうもどうも人生、お達者なり。どうも!

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2008年11月 8日 (土)

新名神のシンボル橋を写す

Img_0483 Img_0484 近江大鳥橋は新名神のシンボルという。二羽の鶴が背中合わせに飛び立つ姿をイメージしている。独創的な橋梁で、土木学会賞を受賞している。この間、草津田上JCから新名神に入り、土山へ行くおり、フロントガラス越しに近江大鳥橋の写真撮影に挑んだ。

 新名神は今年2月に開通した。草津田上から亀山まで全長49.7㌔ある。乗せてもらって1度、ハンドル握り1度で、3度目の走行だ。将来の片側3車線を2車線で使っており、走りはゆったり、のびやかだ。朝方7時半ごろ、曇り空だった。長さ3,840㍍の金勝山(こんぜやま)トンネルに入った。出口は信楽で即、近江大鳥橋である。

片側2車線なので、対向車はない。前方も、バックミラーにも車はない。時速は85㌔、右手にデジカメを持った。ハンドルは左手一つ、しっかり握る。トンネルが明るくなり、出口が見えてきた。大鳥橋の長さは495㍍。シャッターを押す。出口直前、橋の手前、真ん中、終わり…4回撮った。主塔から吊り橋みたいな線が斜めに出ている。大鳥の羽の真下を過ぎ、トンネルは次第に遠くなる。金勝山トンネル、また、こんぜよ!。

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2008年11月 7日 (金)

しじみ飯は老舗の味

Img_0240 Img_0246 石山名物の志じみ飯なら、「石柳」だという。瀬田しじみを使っていて、老舗中の老舗の味だという。この間の連休、店を訪ねた。石山寺山門から徒歩2分、高台にある駐車場の真ん前だ。紅ガラ暖簾をくぐって、真下に瀬田川が見える窓際の席に座った。

 江戸時代の寛政11年創業という。メニューから2千円のしじみ定食でなく、1220円の単品を頼んで、店の女性に「古いんですね」と、声をかけた。何時も聞かれるのだろう。「ハイ、1799年で、今年で201年目です」と、すっと返ってきた。ワクワク待っていたら、しじみ飯は釜で出てきた。赤だし、炊き野菜の小鉢、お香が付いている。

釜飯の蓋を開けた。錦糸玉子が載っている。隣がメーンのしじみだ。佃煮にしてある。色は黒く、玉子の黄色とコントラストになっている。パンフによると、炊き込みご飯は醤油と昆布仕立てだという。杓子で2、3度混ぜてお茶碗へ、一口、二口、三口で、また、杓を釜に入れて、おかわりは三度だ。香ばしく、優しい味だ。赤だしのしじみも実は小さくてもぷくぷくしている。ご飯は一膳一膳、実は一つ一つ、しみじみと味わった。

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2008年11月 6日 (木)

小田ツアー応援広告に驚く

Img_0385_2 Img_0387_2  朝刊のページを捲っていたら真ん中で顔が出てきた。ギターを持って、マイクの前で歌うシンガーソングライター、小田和正さん(60)だ。5日付け朝日新聞朝刊の全頁カラーで、2頁をぶち抜いている。真ん中に仕切りのない、業界用語で言う観音開き広告だ。

 見開き頁を抜き出し、横を縦にして、見た。上半身が紙面になっている。小田和正さんの顔、そのままの大きさだ。広告主は?と、紙面の一番下を見たら「明治安田生命は、KAZUMASA ODA TOUR 2008を応援しています」と出ていた。そうはない、インパクトのある広告だ。朝日新聞8百万部、2頁買い切り、広告代は?と思う。

 東京在勤の広告ツーに電話して見た。頁数の少ない夕刊では過去にあったと思うけど、朝刊の本紙内なので驚いた、という。輪転機の印刷技術があり、そうはできないと思うが、広告の値段そのものは、新聞広告不振の時代なのでそう高くないかも…、と推測する。大手企業も昔はイメージ広告主流だったが、今は即結果が出る広告に変わってきたとも。全国をツアー中の小田さんの新曲は、「きっと、またいつか」。この広告もかな。???。

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2008年11月 5日 (水)

ガマの穂の蒲鉾記憶

Img_0304 Img_0309  ガマは「蒲」と漢字で書く。ガマはガマでも、ガマの脂のことではない。日本の池、沼地に分布する植物のガマだ。このガマ、食べる蒲鉾に通じるという。三連休の一日、何時もの京都府立植物園へ、どうして蒲鉾がガマなのか、実地観察に行った。

 ガマは宿根草園の小池にニュッと出ていた。期待どおり、ソーセージのような穂が1本、2本、3本…、池の端からデジカメを差し出して撮った。円柱形の茶色が雌の穂、その先のひょろり長いのが雄の穂だという。同じ株で、雌と雄の二段重ねの穂だ。ホオッと見て、小田原城内資料館で読んだ小田原名物の蒲鉾由来の、遠い記憶を呼び起した。

 確か、こう書いてあった。蒲鉾は魚の実をすりつぶし棒に巻いて焼いたのが原形で、今の竹輪に似ている。千年以上前に神功皇后が戦いで鉾の先に付けて食べた。形がガマの穂に似ていて、蒲と鉾で「かまぼこ」に―と。蒲穂子が訛って「かまぼこ」という説、蒲鉾という魚は板に乗って泳ぐんや―と言うような人をカマトトぶるというとか、箱根越えの携帯食料が小田原名物の始まり―とか。記憶、秋風に揺れる穂でガマっと甦った。

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2008年11月 4日 (火)

達人の案内でうさぎ神社へ行く

Img_0078 Img_0166  古都湖都御都n―と書いて、コトコトゴットンと読ます。最後の御都nの「n」が効いている。京阪石坂線車内吊りの「達人の文化財案内」である。達人は滋賀県教委文化財保護課の職員さんだ。今年8月から始まって、駅周辺の意外な文化財を案内している。

 この間、座席から見たら「うさぎが守り神」という三井寺駅下車して西へ徒歩5分の三尾神社が出ていた。立ちあがって、B3版の車内吊りを読む。御神紋が真向きの兎、手水舎が兎、境内はあっちにこっち♪う~さぎ、うさぎ~♪だという。ほんまかなと、案内どおり三井寺駅を降りて行ってみた。静かな境内、確かにうさぎがいた。

石灯籠、鬼瓦に彫り込んである。手水舎は車内吊りの記述とおり、うさぎが口から水を出している。本殿前にうさぎと神社の由来が書いてある。三尾神社の腰帯から現れた赤尾神が兎年兎月兎日兎の刻に兎の方向から出てきて、それで兎年生まれの守護神になっているという。絵馬は馬代りのうさぎ絵だ。お賽銭上げて帰りがけ、ガサガサと音がする。何かナと見たら耳の長い野良猫だ。ニャンとも言わず草むらへウウッと消えた。???

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2008年11月 3日 (月)

重文の山門はツートンカラー

Img_0236 Img_0238  石山寺座主の鷲尾遍隆さんは常々言う。「この山門、ツートンカラーなんです」と。瀬田川に向かい東面に建つ東大門のことだ。お寺の入り口で、重文である。この間行ったおり、正面から見て、門をくぐり内側からも眺めた。どこがツートンか、つーうと見た。

 腕組んで、見上げる。そう言われれば…で、色合いが異なるようにも思える。でも、どこからがツートンか、ストンとはこない。座主に直々、聞いてみた。「ハイ、土台は頼朝の創建で、上は淀君でして…」という。要は時代を超えた継ぎ足だそうだ。最初の頼朝1109年、淀君1600年の合作という。どうして、そうなったのだろう。

座主の話では、第15代将軍の足利義昭が信長に攻められて、石山寺が戦火に巻き込まれ、山門の上の部分が焼け、土台は残った。それを淀君が本堂の礼堂を再建したおりに直したという。もう一度、観察した。淀君の創建からでも420年だ。全体が一つに見えて、頼朝の土台は、そう聞かねば、どだいわからない。石山寺は今年、紫式部が源氏物語を着想して千年だ。深まり行く秋、間もなく全山紅葉…、また、こようかな。???

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2008年11月 2日 (日)

人また人の「大津京逍遥」

Img_0182 Img_0189  人また人…である。よくもまあ、これだけ…である。大津市在住の日本画家・鈴木靖将さん(64)=写真=が描く大障壁画「大津京逍遥」の人たちだ。障壁画は全5枚中4枚が完成して、大津市伝統芸能会館で、公開展示があり、この間見た。

 障壁画一枚は縦2㍍、横1.4㍍だ。会館右側のロビーに並んでいた。白村江の戦い、遷都・大津京造営、蒲生野遊猟、壬申の乱…、一枚一枚名前がついている。これから制作する柿本人麻呂挽歌で全5枚完成という。天智天皇、大友皇子、大海人皇子、額田王…場面に応じて様々な人が登場している。壬申の乱は兵士を含めると、1枚で千人…。

 モデルは1万円出して制作に協力した実在の人たちだ。鈴木さんが本人の似顔絵を描いて、障壁画に取り込んだ。去年秋から描き始めもう480人=480万円だ。大きな障壁画だが、何せ人がワンサである。1人は大体1㌢くらいだ。3日間の公開展示、1万円のモデルさんが次々に来て、私は何処に?と聞く。鈴木さん、絵の前へ案内、ここです―と言う。ぐぐっと顔を近づけたモデルさん、いにしえの大津の、我が顔におおっ!。

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2008年11月 1日 (土)

展示室から見た夕照の庭

Img_9956 Img_9957  窓から見える景色が細い。一枚ガラスが板で上下に覆ってある。景色は真ん中からしか見えない。滋賀県近代美術館の企画展示室の一角だ。近江八景の「瀬田の夕照(せきしょう)」にちなむ、びわこ文化公園の「夕照の庭」である。

 滋賀近美は今、フランスの美術団体が所蔵する精神障害者の作品展「アールブリュット」(生のままの芸術)を開催中だ。絵画、彫刻と生の迫力が凄い。内覧会で二つの展示室をつなぐ通路わきの部屋へ行ったおり、細長い景色に気づいた。ソファーがいつもどおりだが、室内は薄暗くしてあり、展覧会関連の映像ビデオが静かに流れていた。

 映像鑑賞を考え、外光を減らしてある。それでいて、景色鑑賞も―と、窓の真ん中部分をあけてある。景色が見える窓は縦1㍍、横5㍍ぐらい。池の向こうのベンチや色づいた木々が横に長~い。デジカメ取り出し、窓ガラス越しに写真を撮った。窓の前へ行って撮ると景色は太く、後ろへ下がると細く、見え方が写真のように変化する。展覧会開催で、かに区切られた夕照の、これもまた生の芸術風景だ。???

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