« 大椀弁当ワン | トップページ | ヒマワリの、この夏 »

2008年7月28日 (月)

赤い糸で結ばれた靴

014 018  これは、古典でいう「いとおかし」どころの糸ではない。糸また糸…だ。その無数の糸に古い靴、草履、下駄が結ばれている。それも何を意図したのか、赤い糸で、履物の数はおびただしい。こんなアートがあるのかと、あっと驚いた。

 大阪・中ノ島の国立国際美術館で開催中の「塩田千春-精神の呼吸」展だ。地下2階の展示会場。エスカレーターから下りる所から見える。放射線状に赤い糸が降り注ぐようだ。一本の糸の先には古靴の片一方が括ってある。幅は20㍍、高さ10㍍はあろうか。靴には提供者の思い出が紙片に書き込まれている。幾らか、屈みこんで読んだ。

 「今の主人との初デートの靴です」「入院した父が履いて行った靴です。父は帰ってきませんでした」…、靴の一足一足に人生が沁み込んでいる。目頭が熱くなって、ググッと来た。会場当番の女性に何足あるの?と聞いてみた。良く聞かれるのだろう。「ハイ、2061足です」と即答だ。赤い糸は毛糸会社の協賛で、靴は作者がネットで募集した。作者の意図は生と死の視線であるという。クツクツと「いとおかし」ではなかった。

|

« 大椀弁当ワン | トップページ | ヒマワリの、この夏 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 赤い糸で結ばれた靴:

« 大椀弁当ワン | トップページ | ヒマワリの、この夏 »