一本の木とミシガン
琵琶湖の夕暮れ、赤い船が行く。外輪船・ミシガンのナイトクルーズ。船体いっぱいに灯りを点けて、夕闇濃くなる湖岸を離れて行く。刻々、赤さを増すミシガン見ながら暑かった今年の夏の終わりを思う。
この場所、この写真、気に入っている。大津港のすぐ西側である。緑の芝地と砂地、ツリーのような木が一本、三角石の抽象彫刻、湖岸べりの石柱2本…、誰もいないギリシャの古代コロシアムのようで妙に落ち着く。滋賀県管理の修景地で、高名な彫刻家、故井上武吉氏の制作。正式にはシンボル緑地という。
ここから湖岸へ向けて写真を撮ると、ミシガンが陸に上がったように見える。一本の木との対照が何とも言えない。ベストアングルと思う。夏か冬か、朝か夕方か…、その時々の空気で表情が変わる。この写真は28日の夕方。雲は厚く低く、蒸し暑い夕暮れ。こんなに赤くなるミシガンは初めてだった。
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