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2006年12月

2006年12月31日 (日)

昔がたりは今がたり

Img_0011_5  明治の洋画家、黒田清輝の代表作「昔がたり」の下絵コピー=写真=が、京都・東山の清閑寺境内の立て札にある。本画はもう焼けてない。絵の題名どおり、昔がたりになってしまった。何で清閑寺?、焼失?、どうして、どうして-である。

 清閑寺は平家物語のヒロイン・小督の局ゆかりの寺である。小督を思った高倉天皇の御陵は隣。雪が舞った29日に謎解きに行った。9年間のフランス留学から帰った黒田が、京都で遊んだおり、ここで僧から小督の悲恋を聞いて、現実離脱の不思議な感動を覚え、それが絵を描く着想になったという。

 焚き火、笛を吹く仕草の僧、旦那に寄りかかる舞妓、屈みこむ仲居、通りがかりの草刈娘…みんな実在の人物だそうだ。制作歳月はこの一枚の絵に何と2年、本人に会い、スケッチを重ね、下絵は10枚以上という。百年前の黒田最傑作だそうだ。今がたりの、この境内立て札の前に立つと、焼失本画がどんなんだったか、余計に思いが募る。小督恋しくもあり、本画恋しくもありーであった。

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2006年12月30日 (土)

ミラクル女性のブルー、ブルー版画

作品は、Img_0022_2ミラクルブルーだという。奇跡を呼ぶ元気なブルー、島の緑に合うブルー、黄砂の混じる大地のブルー、そして、心のブルーという。いや、格好いい。ブルブルとふるえそうなブルーである。瀬戸内海の小島にあるドーム型のアトリエで暮らす版画家みやち治美さん(41)=写真=の、作品ブルーである。

 今、祇園の西利ギャラリーで作品展を開いている。3日前に夜の宴会まで時間があったので、フラリと入った。会場にみやちさんが一人いた。太陽光で原版つくる、環境にやさしい、米国の開発研究チームで勉強してきた、広重・北斎の伝統版画を復興させたい…、ソーラー版画の昨日今日明日を話す。

 宝塚生まれ、スペインで美術を学び、帰国して会社経営したあと、米国へ行く。今はソーラー版画のNPOを立ち上げ、広島、大阪で活動する。詩人でボクサー。被爆後の広島の水道をテーマに北米のコンテストで賞とり、今は島で毎朝7キロ走り、時にジムに通う。ギャラリー滞在30分、そうだか、そうだかと、ソーラー版画を聞いていて、こちらも何時の間にか、ミラクル世界に。世の中広しーである。

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2006年12月29日 (金)

世界を駆ける白馬

Img_0020_1 今、世界は身近である。大津市に住む白馬国際芸術会会長で、書画家の馬樹茂さん=写真左=と会って、改めて世界を感じた。馬さんは中国北京生まれで、京都芸大で日本画を学び、米国の市民権も持つ。肩書きは会長と大仰だが、背がスラリと高く、ハンサムで、礼儀正しい紳士である。

 馬さんは、この暮れに大津市歴史博物館で第1回湖都百景芸術大賞展を開いた。琵琶湖の美しさを世界発信する公募展で、日本画、洋画、書、写真の作品を集め、入賞作は2008年の北京五輪のおり、展示するという。この企画がなぜ中国人の馬さんなのか、と思うが、それは、琵琶湖の良さがわかる、見る眼の大きさかも知れない。

 特別出品で展示の馬さんが金泥で描いた日本画を見た。原爆ドームからの天女飛翔で、平和への願いを主題にしている。一曲四層の大作で、俯瞰的な曼荼羅様の世界であった。今、京都・光明寺の障壁画の制作依頼もあるそうである。オランダ、スイスで個展をやり、永住権取得で年2回米国へも行く。白馬?って、どうやら地球を駆ける文化交流の芸術馬らしい。

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2006年12月28日 (木)

橋の端はお箸

Img_0008_3 を渡って山科の京都お箸の文化資料館へ行った。昨日のことである。JR山科駅から歩いて5分くらい。渡る小さな橋は旧三条通りの安祥寺川に架かっている。お箸の資料館というのも世界で一つだが、そこにまた、世界一長い割箸がある。

その割箸は2㍍21㌢と実に長い。小さな資料館の2階へ上がる階段にある。端でなく、なかほどにある。1998年にギネスに登録申請したが、書類不備で棚上げとかで、今は再び、挑戦中という。節のない吉野杉材。このお箸で、食べるとなると、それこそ梯子がいる。実用性はゼロの飾り箸である。

資料館は1階から2階へ、端から端まで、箸である。中国、韓国などお箸文化圏のお箸が450種ある。お箸卸業の跡目を親戚に譲った井津明楽さん(80)が10年前に開館した。お父さんが天皇家にお箸を納めていた。井津さんは古代の食文化にも詳しい、お箸博士。お箸のこと、喋り出すと「人の一生、お箸に始まり、お箸に終わる」と、それこそ、話の端々にお箸である。

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2006年12月27日 (水)

500円の満腹感と充足感

Img_0003_4   昨日昼、初めてMKの500円食べ放題バイキングへ行った。山科西野の五条通り沿いにある。何しろ500円玉一枚、安すぎる故か、掟か二つあった。

     90分以内に食べる ② 食べ残しは倍額料金を払う    

大袈裟な、と思いつつ、自販機で食券買い、取り皿持って、品数を点検する。

天ぷらは南瓜、茄子、かき揚げなど野菜各種、魚フライに唐揚げ、大根炊き、小芋煮、こんにゃく炒め、コロッケ、肉はミートボール、ケチャップ煮ハンバーグ、湯豆腐にうどん、それに味噌汁、ごはん、サラダはキャベツ、人参など10品、ミカン、パイナップルのフルーツも。

予想は外れた。確かに30品目以上、看板どおり。味は?と、1品ずつ皿に取り出す。まずいことはない。500円なら◎である。テーブル席60以上。平日は昼3時間、夜4時間営業。30分ほどいたが、流行っている。

本当に安い、とは思う。良く、そんな料金で、とも思う。二つの掟は形式にせよ、わからないでもない。それなら昼も夜もーと問われれば、考える。お腹にどっしりの満腹感と、気持ちの充足感がなぜか合わない。満足しながらも500円と思ってしまう。昨夜、3人で1人5千円の懇親会食、充足感も一緒だった。

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2006年12月26日 (火)

靴の職人人形、退屈せず

Img_007  白い眉毛と口ひげを貯えている。ずっと見ていて飽きない。靴修理の職人さん人形である。右手に金槌を握り、修理台の靴裏を叩く。実に精巧に出来ている。鳥打ち帽と皮のエプロン。道具箱が右側にあって、床に茶色い靴が片方だけ転がっている。この片方の靴は横向き、それがまた、リアルである。

 人形は京阪三条駅構内の靴修理屋さんにある。高さ30㌢、幅と奥行20㌢ぐらいかな。持ってみたが、そう重くはない。陶磁器製だろう。正面から見ると目と目が合う。若そうだけど、職人さん気質というのか、きりっとして、どこか頑固そうである。

 人形はイタリアから来た。靴屋さんによると、2年ほど前、お客さんが旅行したおり、蚤の市で見つけて、届けてくれたという。ヨーロッパでは19世紀、こうした表情細やかな世相風俗を現す人形づくりが盛んで、その時のモノかも知れない。靴の国の靴職人人形、この靴屋さんに在っての、お宝である。居場所得て、人形も退屈(くつ)?ではないようだ…。

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2006年12月25日 (月)

現場の神は学びの中に

Img_  現場に神宿るーとは、どんな神かと、講演を聞きに行った。話すのは、森永ヒ素ミルク事件の元日弁連会長、中坊公平さん、77歳である。22日、四条烏丸のシルクホールで、講演があった。会場は補助席まで出て、800人を超す超満員の聴講だった。

 中坊人気、未だしである。債権整理の会社絡みで、公職を退いてから久々に見る。知らなかったが、今、京都市の生涯学習市民フォーラム会長なんだそうだ。この日は、会長職としての基調講演だった。丁寧にA4版1枚のレジュメを配り、20分間、あの甲高い声の中坊節を披露した。

 小柄で頭丸めて、あの達磨さんの風貌に変わりない。役目柄、生涯学習の実践を話した。現場の神は何処に、と思って聞いた。どうやら、神は学びの実践の中に存在していて、現実に現場へ行き、現物を手にとって、目、耳、鼻、舌、手ざわりの5官で考えれば、そこに神あり…のようであった。持って回った展開力、さすが弁護士的論理考なり。

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2006年12月24日 (日)

お願いツリーの行方

Img_0015_3 三条京阪の駅にお願いさんツリーが3本あった。七夕の笹飾りみたいで、神社の絵馬のようで…。京阪電車が去年から始め、おけいはんツリーと言うそうな。高さは2㍍を超す。沿線の丹波橋、枚方市、京橋駅にもあって、モテモテのようだ。

改札口で柊の葉を模った紙をもらい、ツリー隣の台に備え付けのマジックがあって、そこで願いを書いて、吊るすのだそうだ。この間、二日も通って、どんな願いか、正面から覗いた。○○君と結婚したい、サンタさん来てね、運命の人と出会いたい、笑顔の先生になりたい…みんな若さが溢れている。羨ましかーである。

お願いの行方、駅事務所で聞いた。一箇所に集めて、そのあとは「さあ…」と心もとない。阪急河原町店が最初で、それがヒントにーとの話だったので、行って見ると、地階入り口にお願いツリーはあった。ここはXマスの日に北山の教会で、牧師さんのお祈りしてもらうーとある。納得である。おけいはんは、沿線の神社で、カシコミ、カシコミはどうかな。紙の願いは、きっと神に通じると思うが、どうだろう。

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2006年12月23日 (土)

鼻でも花でもない役者の華

Img_0001_8  歌舞伎俳優、18代目中村勘三郎のことを書く。今、南座の顔見世で襲名披露興行、京都伊勢丹では襲名記念展も開催している。顔に鼻、花瓶に花ありだが、勘三郎には「役者の華」があるらしい。

 勘九郎改め、17代目の父の跡を継いだ。寛永の初代勘三郎から400年も続く名跡。いや、これぞ世襲脈々である。17代目は800もの役柄を演じて、ギネス登録で話題になったが、3歳で初舞台を踏み、今が51歳の18代目は、タップは踏むは、舞台を走るは、大見得を切るは…である。

 記念展のビデオ映像で、そんな勘三郎がよくわかる。南座の顔見世は義経千本桜の二役が話題になっている。狐の忠信の欄干渡りは圧巻なそうな。10㌔もの狐の衣装で、幅10c㌢の欄干をスイスイと歩く。軽業芸のよう。狐の仕草、表情はビデオで見ても満点である。これが役者の華かと思う。展覧会にはもう来んなあと、記念に狐・勘三郎のポストカードを買って出た。

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2006年12月22日 (金)

味の楽しみ、人生の味わい

近くにあるコンビニはKか、7である。時折り、千円持って昼ごはんのImg_0001_7 仕込みに行く。昨日は遠い方のKで、お握りの品定めで迷った。かつおに昆布に、ジャコに高菜…みんな揃って、アルアル。棚2段に何と19種類もアルアル。

3個買った。シーチキン、焼鮭、蟹めし仕込み。支払いのおり、レジで売れ筋を聞いた。一番人気は105円の梅だそうだ。聞き忘れたが、二番手は、やはりかつおかな。お握り選び方は具か、ご飯か、値段か、何だろうと思う。

昨日は具で選んだ。蟹仕込み、K店で最高値の165円である。味?、ご飯に蟹の味がよくしみている。シーチキン、最安値の105円。ひとかぶり、ふたかぶり、シーチキンは三かぶり目でやっと。和紙包みとセロファン包み。味も具の量も包みようも値段格差、歴然である。もうひとつの焼鮭は130円で好物、とっておいて、今朝食べた。鮭の切り身大きく、塩加減も良い。判定は◎なり。たかがお握り、されどお握り。味の楽しみもまた、人生の味わい。

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2006年12月21日 (木)

昔コトコト、今トコトコ

Img_a009  大津絵のみちを歩いた。芭蕉が「大津絵の筆のはじめは何仏」と詠んだ、あの大津絵のみちである。藤娘、鬼の寒念仏、長刀弁慶…ちょっとワクワクしたが、その道は40年前に廃線になった江若鉄道のレールみちだった。

 道のはじめは、浜大津の明日都ビル。壁面に藤娘が描かれている。そこから江若の単線レール道を歩く。道の終わりは、長等市民センターで、鬼の寒念仏の碑が立つ。距離にして600㍍余り、江若で言えば浜大津―三井寺下までの1駅区間である。

単線の軌道がレンガ敷きの歩行者専用道に。昔、江若コトコト、今、人トコトコである。狭い道の両側は、地元民が丹精込める四季折々の花壇が続く。昨日は葉の重なりが美しい葉牡丹。その花言葉は、物事に動じないとか。正面の比叡山仰ぎ、湖岸の風を感じ、動じない心を思う、大津絵のひとりみちであった。

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2006年12月20日 (水)

葉に書く年賀状、ハハーン

Img_09  通るたびに目に付く。京都駅前の塩小路通りにある「郵便の木 タラヨウ」である。京都中央郵便局の集配所の東側に2本植わっている。高さは3㍍ぐらい。この前に通ったおりもそうだったが、昨日もまた何でと、説明板を覗きこんだ。

 タラヨウは漢字で多羅葉と書く。モチノキ科の常緑高木で、葉は20㌢ぐらい。ツバキの葉に似て厚く硬い。どうして郵便局のシンボルツリーかと言うと、葉の裏に爪楊枝なんかで傷をつけると、黒褐色に変色して文字が書けるからだという。

 それで、はがきの木とも、葉書の語源とも。昔は手習いの木でもあったとか。この木、日吉さんでも見たことあったが、社寺の森に多いようだ。この葉は、郵政省公認なので120円切手を貼れば、定形外郵便で通用する。笑う門には福来るーで、葉にワッハッハと笑う顔文字書いて、葉っぱ年賀はどうかな。ハハ-ン…。

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2006年12月19日 (火)

目利きの油絵、なるほどジロウ

Img_01  再び、天才目利きの、青山二郎である。今更ジロウではない。信楽のMIHO MUSEUMで観た「青山二郎の眼」の二郎が描いた油絵が気になっていた。油壺の、あの青々とした水と深い木々の緑、何とはなく浮かぶ一艘のヨット、そう、あの絵である。

 この間、山科大丸の書店で、あの展覧会の図録を兼ねた本を見つけた。立ち読みで、ぺらぺらめくったら、その絵が載っていた。嬉しくなって、今度は、今更ながら1400円で買った。色づかい、精緻さ…ホンモノの迫力はないが、まあ雰囲気は出ている。昭和30年頃の作品という。

 絵は20歳の頃、中川一政に習った、とある。青山はわざと芸術的効果を洗い流し、百日も突ッついて、突ッつき壊し、どうにもならなくなって絵になったいう。へえっ、と思うけど、油壺の絵は静かで、不思議なほど澄んでいる。そんなに絵筆を突ッつき、突ッつきしたとは、思えないけど、絵は「なるほどジロウ」である。

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2006年12月18日 (月)

志賀直哉、山科に暮らす

Img_0001_6 山科に小説の神様が住んでいたーとは知らなかった。長編「暗夜行路」を書いた、あの志賀直哉である。JR山科駅から東南へ1㌔足らず。四ノ宮川沿いに旧居跡を示す大きな石碑がある。碑には直哉の短編「山科の記憶」と刻まれていた。

 どうして、山科かと思うが、大正12年10月から1年半、暮らしている。暗夜行路の前編を出版した40歳の頃である。我孫子から転居で、もう著名作家であり、夜逃げではなさそうである。その旧宅は「細い土橋、硝子戸、池庭のある一軒家だった」というから、風情のある邸宅だったらしい。

 月一発行のペラ刷りの山科新聞に出ていた。山並み初冠雪の今朝、歩いて、石碑を見てきた。旧居跡と言っても、まるで何もない。碑の隣りに幹周り2㍍の桜の古木があって、直哉も当時、この桜を見ていたのかと思うぐらいである。図書館へ回って、碑にある山科の記憶を読んだ。男の心、女の心を書いていた。我がまち、文学散歩の半日であった。

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2006年12月17日 (日)

神さま、ご降臨ホール

 京都ゴImg_0013_1ルフ倶楽部上賀茂コースに神様ご降臨の木がある、と聞いていた。この間のラウンドで、どんな木か、気にかけて、見てきた。

アウト7番と8番の間にあった。高さは3㍍余りで、榊の木らしい。木枠で囲まれていて、厳かで、驚き(木)だった。白札に「神域につき御不浄を禁ずる」とある。不届きモノがいるらしい。紳士のスポーツなのに…、もったいなくも…である。この場所を「御阿礼所」(みあれどころ)と言うそうだ。

5月15日の葵祭り。ここで、上賀茂神社の神官らが、祭りの前と後に、神様をお迎えし、お送りする。一般には目に触れることはないが、神事の流れで、朝一番に白馬が何頭も7番コースのカート道を疾走するそうな。ゴルフ場は上賀茂神社の敷地、まさに神宿るコースである。スコアは二の次、いや、有り難や、有り難や。

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2006年12月16日 (土)

ご当地自慢の旬の味

 いちご大福って、見ても食べても色っぽい饅頭である。白い餅肌、赤みが透きとおる。ほおばってImg_0021_1、ジューシーな甘酸っぱさ。いちごの優しさが、白い餡子に沁み込んで、淡い思いが広がる。

 昨夜の宴席で、そんな、いちご大福が配膳に2個乗った。叙勲受賞祝いで、仰木に住む主役の滋賀大名誉教授村田昇先生(80)が、自宅近くの、嶋屋という饅頭屋さんから買ってきて、お礼にと配った。「1個1個、手作りでしてね。いちごも白あんも厳選でして」と、店に代わって話す。これぞ、ご当地自慢である。

 この嶋屋さん、このいちご大福で、全国菓子博の名誉総裁賞をとった。本店は国道161号の仰木口から琵琶湖岸へ入ったあたり。今や、いちご大福の嶋屋で有名という。1個250円、11月からの4月までの期間限定だそうだ。宴席でも、いちご大福数々あれど…と話題をさらった。確かにいちごが大きい。餡子の抑え目の甘さもきいている。今が旬の、一度食べると、忘れられない味…である。

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2006年12月15日 (金)

味でもない、値段でもない…

Img_0022_1  討ち入り蕎麦、続けて二杯も食べた。昨日は時は元禄…の14日である。歩いて5分、ご近所の大石神社と岩屋寺へ行った。境内は大石内蔵之助ゆかりの義士まつり。遺品などの、お宝公開に加えて、討ち入り蕎麦のテント販売もしていた。

 一杯目は大石神社で、天ぷら蕎麦が350円。地元の青年会が宮司さん依頼で出店とか。値段は採算度外視だそうだが、味は粘りなく採算内?。二杯目はお隣の岩屋寺。300円の天かす蕎麦。食べるほどに出汁に油が沁みたが、具の無いのは寂しい。

 まあ、討ち入り蕎麦は意味である。浪士たちが蕎麦食べて、主君の仇をとったゲンのいい蕎麦である。思いを込めて、ツルツルすすればよい。値段でも、味でもない。大願成就である。いま、その大願?…うーん、そう、そう、年金浪人中。年末ジャンボ宝くじ宜しくであり、ついでに棒振り100切りも。二杯食べた効果、出るかな。

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2006年12月14日 (木)

食べて下がった血糖値

 不思議でImg_0022ある。食べて上がる血糖値がなんと下がった。12日夜、大阪・心斎橋近くの山のしずく旬菜家で、糖質カット会席を頂戴した。メニューは次のとおりである。

 ・前菜(タコとブロッコリー、カニ味噌豆腐、鹿肉しぐれ煮) ・お造り(ヒラメ、ヨコア、カニ、鯨) ・但馬牛網焼き ・カニしゃぶしゃぶ ・鹿肉たたき…などである。お酒類は酵母100㌫の地ビールと蒸留水の鹿児島芋焼酎。

 美味さ、申し分なし。霜降りに牛肉はとろける如く、ピンクのカニ足は喉元に吸い込まれるようである。鹿肉は3歳の雌。調理力のせいもあって、心配した臭みなく、シカと食べた。それで、食前に簡易測定器で測った空腹時血糖だが、108mg/dlだったがのが、恐る恐る測ると、99mg/dlに下がっていた。

 食後の血糖値はふつう20mg/dl~30mg/dl上がる。これ一般的には常識で、空腹時116mg/dl未満、食後140mg/dl未満なら正常値。それ以上は糖尿病ラインである。スポーツ旅行、健康料理で商いする、この店の45歳の社長にご馳走になったが、炭水化物類などをはぶく糖質抜きの料理力の凄さを身体で実体験した夜であった。

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2006年12月12日 (火)

百円あったら世相を感じよう

Img_0011_4  時にマクドで百円の紙コップコーヒーを飲む。テーブルに銀貨一枚。少し気が引けて、それにーと、三角マロンパイも頼む。これも百円。合わせて、チャリン、チャリンで、シャリン?。一枚よりはいい音かと、カッコつける。気は心、音も心。

 昨日は図書館帰りに西友山科店のマクド。味? 悪くない。やや深煎りのブレンド。ドトールのSサイズは180円、スタバのSは260円。マクドの格安百円でも味に差を感じない。メニューにチキンのバーガー、チーズのバーガー、それにソフトクリームも百円と出ている。ドリンク類含め、百円モノは7種類もある。

 ポスターのコピーは「百円あったらマックへ行こう」である。そんなに安くして利益は?と思うけど、120カ国、3万1千店舗の世界企業、目算あってのことであろう。店はガサついているけど、何せ百円、文句はない。客に中高校生あり、親子連れあり。若者の言葉、世相風俗を見聞きするにはいい。ハイ、これも勉強!。

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2006年12月11日 (月)

またまた、信じラレナーイ

Img_0015_2  香川県高松市のFHさんからホールインワン達成の手紙が来た。便箋に2枚半、驚きと喜びの様子が書かれている。快挙の瞬間、以下のようである。

▽日時 12月5日(火)朝 ▽場所 高松ロイヤルカントリー ▽大会 会社OB集う仲よし会、5組19人参加 ▽ホールインワンホール 14番123ydの打ち下し(前が池、グリーンの奥バンカー)

 FHさんの話 「4番ウッドで打った。球は逆光で見えず、グリーン上にはなかった。池ポチャと諦めていたが、カップ回りへ行ったパートナーが《入っている》と大きな声をあげた。ボクの球だった。ホールインワンは技術より運だと思うが、これで勲章が出来た。ゴルフへの気持ち、益々強くなった」

 快挙のHFさんは66歳で、東京支社勤務時代に始めたゴルフは9年目。歌のうまさはこぶしが効いて「歌手みたい」と言われていたが、ゴルフはドラ短中心だったのに、何とまあ、ホールインワンである。今年は過去最多の50ラウンド超し、小技が冴えているーと聞いていたが、年の終わりにまたしても「信じラ・レ・ナーイ」である。

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青山二郎は本物の眼

Img_0003_2  信楽のMOHO・MUSEUMでこの間、秋季特別展「青山二郎の眼」を見た。宋、明、李朝、唐津、織部…、これぞ逸品という古陶磁器が並ぶ。稀代の目利きといわれた青山二郎が、大正から昭和にかけて掘り起こした作品である。

 ポスター写真の青山二郎は、口ひげ、シルクハット、まだ若そうである。10代半ばで古美術買ったという、純で鋭い眼が光っている。文芸評論家小林秀雄が「俺は秀才、あいつは天才」と言い、あの白州正子が骨董弟子として心酔した。中学出たか出ないのか、ホンモノを見る眼だけ持って、好きに喋り、思いにまま遊び、傍若無人に77歳まで生きた人という。いや、羨ましか。

 実は青山二郎って、誰って思っていた。正直、そんないい眼を持った人物とは知らなかった。宇野千代、中原中也、河上徹太郎らとの交流多く、そんな中で「陶器は見るのでなく観じるもの。観じるとは陶器の正体を感じることだ」などと言っていたとか。「眼は言葉である」とも言う青山二郎のような眼でなくても、せめて、この世の中、嘘か真かを見抜ける眼は持ちたい。

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2006年12月10日 (日)

人も鳥も、美味かは美味か

Img_0015_1  浜大津へ行ってユリカモメの写真を撮った。2日前の昼下がりである。琵琶湖汽船の売店で、おやつのカールを買って、湖岸に出て、割って投げてみた。いっぺんにユリカモメが群れ飛んできた。食べ物情報、噂の広がりは早いようである。

 どの鳥も、空中キャッチが巧みで、素早い。白い羽バタつかせ、赤い嘴で一瞬パクリである。目のふちは黒く塗っているようで、それがまた愛くるしい。地面へ落下したカールは鳩まで参加して、競い合う。チーズ入りカレー味、そんなに美味いのかと、一つ食べてみた。なるほど、美味かーこれなら鳥も、人も、である。

 ユリカモメは静かな湖面にも漂う。汽船桟橋の欄干にとまって、羽を休めるのもいる。一列に並んで、行儀が良い。停泊中のミシガン、ビアンカを見ている。やがて雪を頂く比良、比叡の山並みが美しい。ミシガンが出航すると、追いかけて飛ぶ。絵になる光景だ。湖と山とユリカモメ…浜大津の冬、その時、その時が続く。

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2006年12月 8日 (金)

フグはイカニ?

  いまフグ行こう!

 食べに行くカニ?

 この間、JR宇治線に乗っていて、座席からふと見上げた車内吊り広告である。ウウッと、喉元がつかえそうになるキャッチコピーである。フグ→すぐ、カニ→かいImg_0047_1と掛けてあるのだが、これぞ駄洒落コピーの極致??。

 広告主はJR西日本と日本旅行と近畿ツーリストである。車内吊りは2枚で一つ。冬の旅、どっちが本命?となっていて、右にかに鍋、左はテッサである。JRに乗って、カニなら山陰へ、フグは下関へーという誘いである。

 座席に座り、何度も目が行く。いまフグ…、…行くカニ。なんか、何度も口ごもって、妙に引きずってしまう。変なコピーだが、これも広告効果かも。フグの腹はフグれる、これイカニ???。これ、どうかな。

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この木、何の木、大きな木

 背の高い木である。紅葉した楓の木々の間から1本だけ抜け出し、ニュッと伸びている。20㍍はあるImg_0023かな、いや、もっと、かな。この木、開館10年のアサヒビール大山崎山荘美術館に庭に立っている。樹齢80年のセンベルセコイヤと言う。

 スギ科の常緑高木で、北米に自生している。寿命は軽く千年を超し、高さは100㍍以上、幹回りは3㍍から8㍍にもなるらしい。まさに世界一の巨木。米カリフォルニアの公園には推定樹齢2100年、高さ112㍍、胴25㍍の世界一の木がある、というから凄いというより恐ろしい。

 山荘美術館の木は、大正5、6年に種子から育っている。建築家安藤忠雄が加賀正太郎の造った山荘を改修復元し、モネの睡蓮展示で有名な地中の宝石箱を新築したおり、クレーンで吊り上げ移植した。造園業者泣かせの大変な難工事だったらしい。6日昼、10周年記念の現代3人工芸展へ行って、テラスからこの木を見ながら人の命、自然の命、生かされる命を思った。

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2006年12月 7日 (木)

もってのほかとは、これ如何に

 Img_0002_6 花の名前に「もってのほか」とある。けったいな名前だが、上品なうす紫色の、綺麗な菊である。食用菊の一つ。山形など東北地方が主産地で全国に出荷されている。3日に植物園へ行ったおり、初めてお見にかかった。そこでは、何で「もってのほか」か、わからなかった。

 

 戻って、調べてみた。天皇家の御紋に似た菊であり、食べるのはもってのほか-というのと、食べたらもってのほか美味しいから、とあった。ホンマかいな、そうかいなーだが、おひたし、天ぷら、酢の物にすると、しゃきっとして、香り良く、病み付きになるほどだそうである。

 翌日のこと、自宅近くのうどん屋さんの前で、偶然にも「もってのほか」を見つけた。嬉しくなって、うどん屋さんに飛び込んだ。「あの鉢植え、美味いんですってね」と、菊のことを聞く。店主は「???あれは食べません。嵯峨菊で、観賞用ですけど」と予想外の答え。「もってのほか、似てますけど」と、頑張ってみたが、無理がある。「……、菊も色々ですねえ」で、話は切れたが、食べた肉カレーうどんは、もってのほか美味しかった。

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2006年12月 5日 (火)

借りて読むか、買って読むか

 借りたら返す。お金ではない。図書館の本である。昨日、山科の図書館へ行って、返却期限が来Img_0009_1た本を一冊返し、また一冊借りて今読んでいる。

 返したのは「ブログがジャーナリズムを変える」(湯川鶴章著、NTT出版)で、この6月刊行の新しい本。借りたのは、5年前出版の「心残り…」(池部良著、文藝春秋)である。この2冊、ジャンルは違うが、面白い。「ブログー」は市民参加のネットメディアが既存マスメディアを脅かす可能性を問いかけてる今今の事を書いている。俳優池部良の「心ー」は文章に味があって上手い。戦後復興から映画全盛時代へ、古き良き時代の事がほのやかにーである。

 本は、読む本と買う本がある。図書館本は返すまで期限付き、読まねばならないし、また読む。買った本は好きなのに、買ってしまえば、まあ、そのうち…である。 年金暮らしが、読む本を教えてくれたようである。

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2006年12月 4日 (月)

葉っぱと花と苞でポインセチア

 ポインセチImg_0041アって、何かと思っていた。造花のようで、葉っぱが花みたいで、着色したように赤々していて…。昨日、府立植物園で開催中のポインセチア展へ行って、正体がわかった。真っこと美しく「花」であった。

 赤やピンクの色を付けるのは、苞(ほう)という。苞の下に緑の葉っぱ、花は苞の上で粒みたいに小さく咲く。三層構造になっている。冬の花だけどメキシコ原産なので寒さに弱く、名前は米国のメキシコ駐在大使だったポインセット氏にちなむ。氏が180年前に米国に持ち帰って、広めたからだという。そんな案内役の説明にしばしば、ほおっと感心した。

 今、観覧温室で展示中の花含めて、植物園内には60種、1000鉢のポインセチアが咲いている。真っ赤なフリーダムが人気一番だそうだが、苞がギザギザのやまあるいのや、ピンクに斑点…色々である。和名は酒飲みの赤ら顔から猩々木とは冴えないが、花言葉はXマスフラワーらしく「私の心は燃えている」である。何処でどう燃えて良いのか、こればっかり は難しい。

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2006年12月 3日 (日)

枝垂れ桜、カラスの勝手?

Img_0001_5  やっぱり変だった。円山公園の枝垂れ桜、昨日しっかり見た。今は葉っぱは一枚もない。枝がレントゲン透かしの骨のように見える。太い幹から出て、しだれる枝が10本近く先っぽで、切り落とされている。形状がふんわりしていない。

 円山の枝垂れ桜は、今、2代目である。大観、渓仙が描いた初代は、200年も長生きして、50年前に枯死した。その種子から生まれた2代目は樹齢70年。まだひと花もふた花もなのに、この2、3年、咲きようが元気がないと噂されていた。やっぱり、この枝先を見てわかった。病いに蝕まれていた。

 原因は枝垂れの木に群がる、あのカラス野郎たち。春先に芽を啄ばみ、年中糞を垂れ流す。いつも木のてっぺんから王様気取りで君臨している。桜守は枝先切って、再生手術しているが、効果はあるのだろうか。カラスはどうも黄色を怖がるらしい。京都市が始めた有料の黄色ごみ袋で街からカラスが減ったと聞く。優美で、優艶なあの桜へ、何時までもカラスの勝手にしてはおくわけにはいかない。

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2006年12月 2日 (土)

色付き・ザ・ワールド

 彩色跪射俑と書いて、さいしき・きしゃよう、と読む。意味は跪いて石弓を射る色付きの副葬人形、だImg_0007_6そうだ。昨日、京都文化博物館で、日本初公開の、この兵隊さんを見た。色付きということで、防弾・重層のガラスケース入り。中国の重要文物、超VIP扱いである。 

 何でも、秦の兵馬俑は土色と思われていたが、1999年にこの色付きの兵隊さんが発見されて、世界的に大騒ぎになったそうである。解説読んで、そうかーと思いつつ、ガラスに額をこすりつけた。等身大で、右膝をついて、何かを持つ構え。古代の中国人。けっして男前ではない。顔と鎧に赤みがあり、手は白い。確かに天然色である。うーん、なるほど・ザ・ワールド…である。

 この兵隊さん、今から2200年くらい前、始皇帝に仕えていたのであろう。皇帝の死とともに人形として副葬されたのかと思う。開催中の「始皇帝と彩色兵馬俑展」はTBS主催で、東京、京都、福岡、広島、新潟と一年がかりで全国巡回する。テレビ局の主催らしく、この兵隊さんをバーチャルで極彩色に復元、スクリーンに映している。会場出口で、それを見て、そこでまた、なるほど・ザ…と感心した。

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2006年12月 1日 (金)

アップ効果でホクホク

Img_0078  夜の拝観はぞろぞろ、そろそろーである。何でそんなに、と思うほど人波が続く。昨日、嵐山は天龍寺の塔頭、宝厳院へ行った。庭園の紅葉ライトアップ3年目。昼の拝観料500円は、夜はライト代が入り百円上がるが、人並みは増える。何もかもアップ、アップである。

 庭園は1万2千㎡と広い。嵐山を借景とした回遊式山水庭園で獅子吼の庭という。大きな岩が所々あって、ライオンが吼える形の岩でもあるのかと思ったら、獅子吼とは、仏が説法する意味だという。いや、お恥ずかしい。庭は真っ赤である。紅葉の木200本もあって、落葉で苔の庭まで染まっている。人気のほどはうなづける。

 夜は大小800個の電球が灯る。出口あたりに茶室があって、竹林と紅葉が浮かび上がっている。これぞ幽玄、と思わす。庭全体の紅葉は、昼も夜もで、ややカサカサしてお疲れの様子だが無理もない。一日平均で千人拝観、一日の売上は夜3時間で600万?。それが期間中の24日間続くと、経費いれずとしても1億台に…。お寺さん、アップアップで、ホックホックかな。

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